埼玉県委託事業 県内消費者団体研修・交流会を開催しました

埼玉県委託事業「県内消費者団体研修・交流会」を、埼玉会館で開催し、第1部80人(会場46人、オンライン34人)、第2部12団体33人が参加しました。第1部は、講演とワークショップ体験「安心してくらせる地域づくりのために ~長野県での消費者行政懇談会について学ぶ~」をテーマに、長野県消費者団体連絡協議会事務局の中谷隆秀さんにお話しいただきました。第2部は、消費者団体の活動交流を行い、第1部の感想や質問など、さらに日ごろの活動報告とグループ交流をしました。

埼玉消団連代表幹事 吉川尚彦

日時:2025年7月4日(金)埼玉会館7B会議室・Zoomによるオンライン  10時30分~15時00分
参加:第1部 80人 消費者団体17団体50人(埼玉県地域婦人会連合会、新日本婦人の会埼玉県本部、埼玉母親大会連絡会、埼玉県生活協同組合連合会、埼玉公団住宅自治会協議会、さいたま市消費者団体連絡会、埼玉消費者被害をなくす会、埼玉県消費生活コンサルタントの会、パルシステム埼玉、生活クラブ生協、伊奈町くらしの会、加須市くらしの会、行田市くらしの会、幸手市くらしの会、埼玉県西部地区消費者団体活動推進世話人会、めぬまくらしの会、埼玉県消費者団体連絡会、一般)、消費者行政8人、社会福祉協議会1人、地域包括支援センター15人、その他6人 第2部 消費者団体12団体33人

 

第1部:講演・ワークショップ体験
埼玉県消費者団体連絡会代表幹事の高田美恵子さんの進行で、初めに幹事の平本くるみさんから、今回の研修・交流会では埼玉県消費生活課からの案内により、消費者行政担当や社会福祉協議会、地域包括支援センターなど、消費者だけでなく多様な立場の申し込みがあり、ご一緒に長野県での取り組みを学びましょうとあいさつしました。次に、埼玉県消費者団体連絡会代表幹事・事務局長で、埼玉県生協連会長理事の吉川尚彦から、県民、市民、消費者のくらしを守るために、これまで地域の見守りをどのように進めてきたのかについて、生協と自治体が結ぶ見守り協定のこと、消費者安全確保地域協議会の設置や消費者被害防止サポーターの養成と啓発活動のこと、さらには、昨年開催した県内消費者団体全体研修会での「地域の見守りをご一緒に考えてみましょう」シンポジウムや、埼玉消費者被害をなくす会による高齢者の消費者被害防止フォーラムなど、福祉と消費の関係者の共有と協力の場づくりを進めてきたことに触れ、今回は見守り活動の現場である地域ごとに福祉や消費の関係者が集まって交流し、情報交換や課題の共有を行っている長野県の取り組みを学びたいと話しました。

講師の中谷さんは、長野県での市町村行政調査がきっかけとなり、消費者団体の活動を知ってもらい連携や協力の関係を作る場として、2013年から「消費者行政懇談会」を県内9会場で開催をスタートされたそうです。懇談会は、スタート時から長野県くらし安全・消費生活課の協力を得て、日程調整と会場確保、全会場への参加、県行政からの情報提供(特殊詐欺被害の状況、相談件数の内容と推移、消費生活サポーターの活動事例、消費生活基本計画の達成状況、消費者行政関連情報など)などを県が担当されているとのことです。

参加者と替え歌を歌う講師の中谷さん

懇談会は、行政・消費者ともに報告のみ行う形から、ワークショップを取り入れ、参加対象者も、期を重ねるごとに層を広げて、多様な立場の人が集まり、「安心してくらせる地域づくり」を考える場を設定してきたと話されました。

次に、ワークショップ体験を実施しました。最初にアイスブレイクタイムとして、定年後の男性が地域とのつながりを作りたいと設立された「ながの 男の脳喝倶楽部」による替え歌(「投資詐欺」「流行り詐欺」)を全員で合唱しました。次に、「オレオレ詐欺」をテーマに、9つのグループで交流しました。①「被害者のくらしと気持ちを考え」、付箋に記入、模造紙に貼り、発表しました。②「身近な人を守るためにできること」を考え、付箋に記入、発表しました。③「自分が県知事になったつもりで、詐欺被害を防ぐ」として、付箋に記入し、発表しました。

他のグループの模造紙を見合いました

④「私の明日からの行動宣言」を付箋に書いて、発表しました。その後、他のグループの模造紙を見ながら共有し、ワークショップ体験を終了しました。

 

昼食休憩をはさみ、第2部は団体活動交流とし、12団体33人が6グループに分かれて進めました。初めに、第1部の感想をグループで交流しました。出された質問などについて、講師の中谷さんからお答えいただき、さらに理解を深めました。次に、12の消費者団体から活動を報告し、全体で共有しました。その後、グループごとに、日ごろの活動や困っていることなど、それぞれ報告し合いました。最後に、グループ交流のようすを報告いただき、研修・交流会を終了しました。

 

参加者の声から

第1部
消費者団体連絡会のこうした企画に、県内の地域包括や相談支援機関の方々が大勢参加されていたのには驚きました。リアル参加がで きなかったので残念でしたが、地域包括の参加された方たちなどが、実際に普段、具体的にどういう課題を持っていて、どのように対応されているのかを会場で直に聞きたかったです。今後、またの機会に期待します/埼玉より人口減少や高齢化が進んでいる長野で、危機意識を持ちながら消費者・生活者側から行政を横ぐしで動かそうとしている熱意を非常に感じました。 単に行政に要求しても、行政側も人手の問題や多くの課題が顕在化している中で、連携・つながりを作ることを重要視し、多くのステイクホルダーを巻き込みながら一緒に考え、そして替え歌などを交えながらユーモアを取り入れ楽しく取り組む姿勢は、非常に参考になりました/今までの積み重ねから、素晴らしい懇談会につながったのだと思います。各団体とのつながりを持つことから始めていきます。県への要望を聴くなどアンケート項目も参考になりました/長野消団連の取り組みを拝見して積極的な活動がなされていると思いました。特に退職後の男性への取り組みは素晴らしいです/消費者行政担当と地域のサポーターの方々の繋がりの大切さを知ることができた/県内の消費者行政職員に是非聴いていただきたい講演でした/講座の楽しい進め方などとても参考になりました/話し合いの進め方、特にアイスブレイクについては印象的でした/講義だけでなく、グループでの話し合いもあり、参加意識が高まりましたし、他の方の意見を聞いて、なるほどと思うところも多々ありました/チャットで他者の意見、啓発の仕方、アイデアで知る事が出来たことは有益でした。

第2部
助成金をうまく活用に活発に活動されている団体を知ることができました。その一方で会員の高齢化やそれによる存続の危機など、次世代に繋げていくという課題を感じました/他団体と互いに交流がなく、結果的に情報把握が出来ていないことは課題と思いました/民生委員さんの活動をお聞きして、消費者被害を防ぐことができないかと考えました

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